クロール片手プルのドリル練習の目的は?

KPSブログ

片手にビート版を持ち、片手でフリー(クロール)のプルを行う練習です。
この記事では、練習の目的とやり方、この練習で得られる効果を説明します。
目的を理解したうえで繰り返し練習し、正しいプルの感覚を体に覚えこませましょう。
パドルを使うと、より効果的な練習を行うことができます。

クロール片手プルの練習の目的

・正しい入水位置を体に覚えこませる

・水中動作では、プルで押した水が足首に届くのを感じるまで、しっかりと押すことを覚える

・腕の力を入れる場面と、力を抜く場面を理解する

クロール片手プルの練習のやり方

左手にビート版を持ち、右手でフリーの片手プルで泳ぐ。反対のバージョンも行う。
顔は水につける。キックはしない。

・ビート版の真ん中を持つ(内側や外側にならないように、ビート版を進行方向にまっすぐに保つ)
・右手の入水位置は、右肩の延長線上
・右手の入水位置が、左手に持っているビート版の先端よりも、やや前方に入るように、肩をローリングさせることを意識

・水中で肘を柔らかく使い、肘を立てて、水を、わきの下全体にかきこむ
・肘を立てた位置から後方へ向けて、しっかりと力を入れて、水を押す
・このとき、二の腕のどこに力が入っているか、意識する(どの筋肉を使っているか)

・手の親指が腰骨に触れるように水中ストロークを行い、手のひらとパドルを垂直に立てて、水を後方へ強く押す
・後方へ押した水が、太ももから足首まで流れるのを感じる
・リカバリー動作(空中で腕を回す動作)では、腕の力を抜く
・リカバリーで手の平が水面に出る時は、親指や小指が立ったりしない。手のひらが水面と平行になるように。

この練習のねらいと、この練習で得られること

入水ポイント

・フリーのストロークの入水ポイントが肩の延長線上になるように、体に感覚を覚えこませる
・肩の延長線上よりも内側に入ってしまう人は、ストローク効率が落ちるので、正しい位置を指導してもらうようにする
・右肩の延長線上に入水できると、上体のローリングにより、左腕と左肩を前に伸ばす感覚になり、体が沈みにくくなる

肘の柔軟性

・肘を柔らかく使い、入水とキャッチを丁寧に行う(バチャンと水をたたきつけない)
・入水とキャッチでは、腕に力を入れない

二の腕をしっかり使う

・水中ストロークでは、手の平が肘の位置を過ぎたら、腕の外側の筋肉(上腕三頭筋)に力を入れて、抱え込んだ水をしっかりと後ろに押す
・押す腕は体側に近いところを通る(親指が腰に触れるように)
・腕全体で押した水が、足首まで流れるのを感じるように、パドルを垂直に立ててしっかり押し切る

まとめ

いかがでしょうか。

効果的なプルができるようになると、楽に速く泳げるようになります。
ここで挙げたポイントを一つ一つ身につけて、大きなストロークで泳げるようになりましょう。

目安としては、ビート版を持たずに、50mを40ストローク以内(パドル使用時は30)で収まるように、練習を積み重ねてみてください。

シンプルな片手プルですが、意識すべき点がたくさんあります。
全部のポイントを一度にやろうとせず、一日一テーマに絞って、じっくりと取り組むこともお勧めです。
今日は、入水地点だけに集中して10本
次回は、上腕三頭筋だけに集中して10本
その次は、親指が腰に触れるように10本というように、しっかりと身につくまで、繰り返し泳ぎこみましょう。

より詳しいことを知りたい場合や、具体的な指導を受けたい場合は、こちらからお問い合わせください。マスターズ水泳選手、ジュニア水泳選手専門のチームKPSでは、皆様のご質問をお待ちしております。

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